女の子
女の子
メキシコの治安危機、結局どうなったの?もう落ち着いた?
フアニート
フアニート
落ち着いてきてはいるけど、「終わった」とは言えん状況やで。死者数も74名に修正されて、W杯の開催地変更まで議論されとる。3日目の今日は、正常化に向けた動きと「これからの本当のリスク」を徹底解説するわ。
この記事でわかること

・死者数が55名→74名に上方修正された背景
・コード・レッド解除とハリスコ州の正常化タイムライン
・FIFA W杯2026グアダラハラ開催が本気で危ない理由
・プエルトバジャルタ刑務所から23名脱獄の衝撃
・CJNG後継者問題と「本当に怖い」今後のシナリオ
・アグアスカリエンテスの2/25時点の道路・生活状況
・在メキシコ日本人が今すべきこと

前回までの記事はこちら
【2026年2月】メキシコ治安が緊急悪化|エル・メンチョ殺害で20州252件の道路封鎖【現地駐在員が解説】2026年2月22日、メキシコ軍がCJNG最高指導者エル・メンチョを殺害。報復で20州252件のナルコブロックが発生しOXXO69店舗が焼き討ちに。メキシコ駐在歴11年の筆者がアグアスカリエンテス現地から、外務省安全情報・休校閉鎖状況・日本人が取るべき行動を解説します。...

【速報】死者数が74名に上方修正——何が変わったのか

リーマン君
リーマン君
え、55名から74名にいきなり増えた?何があったんですか?
フアニート
フアニート
2/23(月)の大統領記者会見では55名やったけど、その後ガルシア・アルフチ治安大臣が数字を修正したんや。戦場みたいな状況で、集計が追いつかへんかったんやと思うわ。

2月23日の夜、オマル・ガルシア・アルフチ治安大臣が死者数を74名に修正しました。

死者74名の内訳(2/24修正値)

治安部隊側:27名
・国家警備隊(Guardia Nacional):25名
・刑務官:1名
・ハリスコ州検察職員:1名

犯罪組織側:46名
・タパルパ作戦で死亡:8名(メンチョ+護衛含む)
・各地の報復活動中に射殺:38名

民間人:1名
・サポパン市で流れ弾に被弾した妊婦(死亡)

当初発表の「55名」と「74名」のズレは、作戦当日(2/22)に各州で発生した散発的な銃撃戦の死者が集計に反映されていなかったためです。メキシコ政府の公式数字は信頼性にバラつきがあるため、実際の死者数はこれを上回る可能性があります。

なお、逮捕者は全国で70名以上。ハリスコ州だけで41名が拘束されており、うち20名が暴力行為、21名が略奪・窃盗での逮捕です。

コード・レッド解除へ——ハリスコ州の正常化タイムライン

女の子
女の子
コード・レッドってまだ続いてるの?
フアニート
フアニート
2/24(火)の朝の治安会議で解除が検討される予定や。レムス知事は「新たな暴力事件の報告はない」と言うてるから、おそらく解除されるで。

ハリスコ州のパブロ・レムス知事が2/23(月)夜に発表した正常化スケジュールは以下の通りです。

ハリスコ州 正常化タイムライン

2/24(火)
✅ 商業施設・スーパー・中央卸売市場が全面再開
✅ 銀行(BBVA・Santander・HSBC等)が営業再開
✅ 公共交通・Uber・DiDi・出前アプリが正常運行
✅ ガソリンスタンド通常営業
✅ グアダラハラ大学がオンライン授業を段階的に再開
⚠️ コード・レッド:朝の治安会議で解除を検討

2/25(水)
✅ ハリスコ州全域の学校が再開(公立・私立・全レベル)

継続中
⚠️ 焼損車両の撤去作業(州道・幹線道路)
⚠️ 連邦軍2,500名追加派遣(合計約10,000名体制)

グアダラハラ空港(GDL)は段階的に再開しています。ただし、2/23時点で56便が欠航・35便が遅延しており、完全な正常化には数日かかる見込みです。プエルトバジャルタ空港(PVR)も同様に再開中。

プエルトバジャルタの衝撃——刑務所から23名脱獄

今回の危機で「最も衝撃的だった事件」のひとつが、プエルトバジャルタで起きた刑務所襲撃事件です。

プエルトバジャルタ刑務所脱獄事件

・2/22(日)、武装したCJNGメンバーがイスタパ地区の刑務所を襲撃
・銃撃戦の末、23名の受刑者が脱獄
・刑務官1名が死亡
・近隣住民が複数の銃声を報告
・観光エリアからは離れているが、街全体が騒然

フアニート
フアニート
プエルトバジャルタは日本人にも人気のリゾート地やけど、今回は空港閉鎖・Costco全焼・刑務所脱獄と、もう映画みたいな状況やったわ。観光客も食料調達に苦労したって報道されとる。

現在は軍が十分な人員を配置し、ホテルゾーン・交通・食料供給の安全確保にあたっていると発表されています。

W杯2026グアダラハラ開催が「本気でヤバい」理由

リーマン君
リーマン君
W杯の開催地が変更になるかもって本当ですか?
フアニート
フアニート
FIFAはまだ公式コメントを出してへんけど、内部では「かなりの懸念」があるって報道されとる。スペインのMARCAが関係者の話として報じとるで。

今回の事件が、W杯2026に与える影響は計り知れません。

グアダラハラ W杯2026 開催スケジュール

▶ プレーオフ大会(2026年3月26-28日)——わずか1ヶ月後
・ボリビア、ジャマイカ、ニューカレドニア、スリナム等が出場
・会場:エスタディオ・アクロン(グアダラハラ)

▶ グループステージ(2026年6月)
・グアダラハラで4試合開催予定
・6/18:メキシコ vs 韓国
・6/26:ウルグアイ vs スペイン
・約300万人の来場者を想定

ここで重要なのが、FIFAの規定です。

FIFA W杯2026の規定では、FIFAは「安全・健康・治安上の懸念を理由に、1試合または大会全体を中止・日程変更・会場変更する権限」を持っています。つまり、FIFAの独断でグアダラハラから試合を移すことが法的に可能です。

スポーツ法の専門家であるメルボルン大学のジャック・アンダーソン教授は、「異例の状況」があればFIFAは一方的に開催都市との契約を解除できると指摘しています。

一方、ハリスコ州のレムス知事は「FIFAから懸念を示す連絡は受けていない」としていますが、治安の回復と維持が最優先課題であることは間違いありません。

フアニート
フアニート
正直、3月末のプレーオフ大会が「テスト」になると思う。ここで安全に開催できるかどうかが、6月の本大会に直結するで。あと、メキシコ代表 vs アイスランドの親善試合(ケレタロ)はもう中止になったし、Liga MX(リーがMX)も4試合延期。サッカーの世界にまで影響が出とるんや。

CJNG後継者問題 |「本当に怖いのはこれから」

専門家たちが口を揃えて警告しているのは、「メンチョの死は終わりではなく、始まりだ」ということです。

なぜ後継者問題が危険なのか

① 明確な後継者がいない
・息子エル・メンチート:2025年9月にワシントンDCで有罪判決
・義兄弟アバガエル・ゴンサレス:米国で起訴中
・義理の息子エル・グアチョ:2025年12月に11年の実刑
・右腕エル・トゥリ:2/23に軍に射殺

② 指揮系統が二重に破壊された
・メンチョ(トップ)+エル・トゥリ(財務・武器・作戦指揮)が同時に排除
・これは「CEOとCFOが同時にいなくなった会社」のようなもの

③ 歴史が繰り返すリスク
・2024年:シナロア・カルテルの「エル・マヨ」逮捕→内部抗争で数千人が死亡
・2006-2012年:カルデロン政権のキングピン戦略→組織分裂→暴力が激化

セキュリティ分析企業ダイアミ・セキュリティ・インテリジェンスのクリス・ダルビー氏は、Al Jazeeraの取材に対してこう述べています。

専門家の警告

「メンチョを排除したからといって組織が崩壊するわけではない。CEOを解任したら会社が潰れる、というようなもの。麻薬の流れは続くし、王座を狙う者は山ほどいる」

「CJNGはまだ国の半分を炎に包む力を持っている。そして今度はライバル組織が、CJNGの縄張りをどこまで奪えるか試してくるだろう」

フアニート
フアニート
今回の「ナルコブロック252件・20州」っていう報復の規模は、逆にCJNGの組織力がまだ健在やってことを証明してしもた。専門家の間では「短期的には沈静化するけど、数週間〜数ヶ月後に後継者争いが本格化する」っていう意見がでてる。

CJNGの軍事力 |「国家レベル」の武装

今回の作戦と報復で改めて明らかになったのが、CJNGの異常な武装レベルです。

タパルパ作戦で押収・確認された武器

・RPG-7 ロケットランチャー(2015年に軍用ヘリ撃墜実績あり)
・バレットM82 対物狙撃銃
・グレネードランチャー
・迫撃砲・手榴弾
・装甲車両
・車両爆弾(VBIED)——サン・フアン・デ・ロス・ラゴスで使用

サン・フアン・デ・ロス・ラゴスでは車両爆弾が使用され、国家警備隊のアグアスカリエンテス調整官が死亡しました。車両爆弾はコロンビアの麻薬戦争を連想させる手法で、メキシコでの使用は極めて異例です。アグアスカリエンテス州境からわずか約80kmの距離でした。

CJNGの推定構成員数は約19,000人、メキシコ32州中21州で活動し、組織の資産規模は130億ドル(約2兆円)以上とされています。

国際社会の反応 |「屋内退避」から「称賛」まで

各国・機関の反応まとめ

🇺🇸 アメリカ
・ホワイトハウス:「情報支援を提供した」と確認
・国務副長官ランドー:メンチョを「最も血なまぐさく冷酷な麻薬王の一人」と表現
・国務省:10州以上にシェルター・イン・プレイス指示(カンクン・コスメル・PVR含む)
・危機対応ホットラインに数百件の電話
・米国内からの問い合わせ:+1-888-407-4747
・海外からの問い合わせ:+1-202-501-4444

🇯🇵 日本
・外務省:スポット情報発出(ハリスコ・グアナファト・アグアスカリエンテス名指し)
・在レオン日本国総領事館:+52 (477) 343-4800

🇬🇧 イギリス
・FCDO(外務省):メキシコ渡航情報を更新。屋内退避指示

🇨🇦 カナダ
・南西メキシコに渡航警告

🇪🇸 スペイン
・大使館・総領事館がスペイン国民と連絡中

🇮🇳 インド
・在メキシコインド大使館がシェルター・イン・プレイスを呼びかけ

アグアスカリエンテス現地レポート——「陸の孤島」から回復中

フアニート
フアニート
ワイが住んどるアグアスカリエンテスの最新状況をお伝えするで。

2/22(日)に全方位の幹線道路が封鎖され「陸の孤島」状態になったアグアスカリエンテスですが、2/24-25時点ではかなり正常化しています。

アグアスカリエンテス 道路状況(2/25時点)

✅ アグアス ↔ レオン(45号線南):正常化
✅ アグアス ↔ サカテカス(45号線北):再開
⚠️ アグアス → グアダラハラ(45号線南):通行可能だが一部区間に焼損車両残骸あり。注意して走行
⚠️ 70号線東(オフエロス方面):通行可能だが要確認

生活への影響

・スーパー・コンビニ:通常営業に復帰
・学校:再開済み(ハリスコ州以外はほぼ全面再開)
・銀行:通常営業
・ガソリン:供給正常
・「Blindaje Aguascalientes(シールド・アグアスカリエンテス)」治安計画が引き続き発動中
・軍・国家警備隊・州警察の合同パトロール継続

フアニート
フアニート
正直、2/22の日曜日は怖かったわ。全方位の道路が塞がれて、Twitter(X)には炎上するトレーラーの動画がバンバン流れてきて。でも月曜にはだいぶ落ち着いて、今は「普通の日常」が戻ってきとる。ただ、パトロールの車両は明らかに増えてるし、みんなどこか緊張感はある。
アグアスカリエンテス州境から約80kmのサン・フアン・デ・ロス・ラゴス(ハリスコ州)で車両爆弾が使用された事実は、この地域の脅威が完全には去っていないことを示しています。

メキシコ在住者・旅行予定者が今すべきこと

今すぐやるべきアクションリスト

【在住者向け】

外務省「たびレジ」に登録(まだの人は今すぐ)

在レオン日本国総領事館の連絡先を携帯に登録
→ +52 (477) 343-4800

パスポート・重要書類のコピーをクラウドに保存

3日分の食料・水・現金を常備

夜間の不要不急の外出を控える(特に今後2〜4週間)

SNSのデマに注意:公式情報源のみを参照

【旅行予定者向け】

ハリスコ州(グアダラハラ・PVR)への渡航は、当面は慎重に判断
→ 観光インフラは復旧中だが、後継者争いのリスクは残る

航空券の変更・キャンセルポリシーを確認
→ 多くの航空会社が柔軟な対応中

旅行保険に加入(テロ・暴動カバー付き推奨)

カンクン・メキシコシティは比較的平穏だが情報収集は継続

今後のモニタリングポイント

ウォッチすべき7つのポイント

① コード・レッド解除(2/24 治安会議結果)
→ 解除されれば正常化の象徴

② ハリスコ州の学校再開(2/25 水曜)
→ 問題なく再開できるかが治安のバロメーター

③ W杯プレーオフ(3/26-28 グアダラハラ)
→ これが安全に開催されるかが6月の本大会を左右

④ CJNG後継者争いの兆候(今後数週間〜数ヶ月)
→ 新しいリーダーが現れるか、分裂するか

⑤ シナロア・カルテル等ライバルの動き
→ CJNGの縄張りに侵攻してくる可能性

⑥ 日本外務省の安全レベル変更
→ 現在レベル2の地域がレベル3に引き上げられる可能性

⑦ プエルトバジャルタの観光回復
→ 航空便の完全復旧と風評被害からの回復

まとめ——「正常化」と「次の嵐」のあいだで

フアニート
フアニート
最後にワイの率直な感想を言うわ。

今回の事態を一言でまとめるなら、「メキシコ史上最大級のカルテル指導者排除作戦」であり、同時に「メキシコの脆さが世界に露呈した3日間」でした。

この記事のまとめ

・死者数は74名に上方修正(治安部隊27名+犯罪組織46名+民間人1名)
・ハリスコ州のコード・レッドは2/24に解除検討。学校は2/25から再開
・FIFAがグアダラハラのW杯開催に「かなりの懸念」——3月のプレーオフが試金石
・CJNGに明確な後継者なし。今後数週間〜数ヶ月が「真の危険期間」
・アグアスカリエンテスはほぼ正常化。ただし車両爆弾は州境80kmで使用された
・今回の危機は「終わった」のではなく、「次のフェーズに移った」

フアニート
フアニート
メキシコに11年住んどるワイでも、今回ばかりは「これはレベルが違う」と感じたわ。でも、メキシコという国はいつもこうやって立ち上がってきた。街は動き出しとるし、人々は日常を取り戻そうとしとる。ただ、「喉元過ぎれば」にはならんように、情報収集は続けてな。
フアニート
フアニート
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この記事は2026年2月24日時点の情報に基づいています。メキシコの治安情勢は急速に変化するため、最新情報は外務省海外安全ホームページ、在レオン日本国総領事館、および各国大使館の公式発表を必ずご確認ください。

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フアニート
メキシコ駐在ラボ運営者。メキシコ駐在歴11年。メキシコ、海外駐在、スペイン語などについて有益な情報発信を心掛けます。運営者はメキシコ永住権、DELE B2、TOEIC835点を保有してます。メキシコ年金還付サービス、スペイン語通訳・翻訳、Webライター、Web制作サービスを提供しています。